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エンプレスマインドを破壊せよ
2005 / 12 / 19 ( Mon )
インフィニティゲートの探索の準備に余念の無いセシムの後姿をプーちゃんはハラハラしながら見ていた。
「さてっと、これでいいか?」
セシムは荷物を背中に背負うと家を出ようとしていた。
「セシプー!!!」
プーちゃんは心配で声を掛けた。
セシムは振り向かず手を上げてそそくさとインフィニティゲートへと向かった。
その背中をプーちゃんは見送りながら
「何日餌を食べれないプか?」と呟いたとか・・・。呟かなかったとか。

その頃、インフィニティゲートの探索は思いのほか人数が居たのだが探索には思いのほか時間が掛かり疲労の為わずかな油断で重傷者もかなり出てきていた。
しかも奥に行けば行くほど重傷者、しかも死亡者も続出していた。

「ドラゴンが一発か・・・」
ドラゴンの死骸を目の前にセシムはボソッと呟いていた。
セシムはドラゴンの死骸の近くにドラゴンを倒すほどの手掛りを探していた。
・・・・・・・・・
フォビアもどきが襲って来たが、これを分かっていたのか?セシムは何も言わずに【シャドウスラッシュ】を使用し、攻撃してドラゴンの死骸から引き離す。
「運が悪かったな!お前らに邪魔される事位わかっている」
セシムはフォビアもどきを退治班に任せ、痕跡を辿る。
・・・・・・?何か焦げている?
セシム達にはあまりいい成果は上がらないまま奥へと進む。

広大な地底空洞に到達した。
地の果てに待ち構えるは、数多の武器を携え、ドラゴンさえも屠るという巨大な女神像型ギア。
 光り輝く方円に刻まれしその名は『エンプレスマインド』。
「な、なんだこれは!」
セシムが驚いて声を出す。
するとなにやら「ウィーン」とも聞き取れる音と共に『エンプレスマインド』が動きだした。

セシムは、この女神の足元に居た。
「まずは足元から様子見だ!」
セシムの攻撃が利いているのか利いていないのかがよくわからない位に小さいが仲間たちとの攻撃で徐々に女神に外装が剥げて負傷しているのが分かってきだした。
足元の攻撃を開始してしばらくしてセシムは胴体部分が気になった。
「何か光っていないか?」
セシムの呟きに誰も答える者が居なかったが不思議と気になった。
そのとき、上にジャンプしていたセシムの目にルシナ(a34683)が攻撃を受けているのが見えた。
「る、ルシナ?」
駆け寄るセシムにルシナは「後は・・・・任せたのじゃ。」と言った後セシムは医術班に託そうとしたとき「プー団長妾の仇をなのじゃ!」と言って連れて行かれた。
「・・・・・・ルシナ。ブタは・・・・」
ツッコミを入れるべきか一瞬悩みつつ、セシムは女神の戦闘へと向かった。

ラージス(a17381)が胴体へと向かっているのを見たとき胴体の中から何かが光ったような気がした。
ドラゴンの死骸の近くにあった焦げを思い出しつつその光に包み込まれた。
口から大量の血が溢れ出す。
「グハ。こ、これは・・・・」
薄れて行く意識。そして医療班の緊迫した声を遠くで聞きながら。

気付けば、インフィニティゲートの外だった。
セシムは辺りを見回すとそこには見覚えの顔ぶれが雁首を揃えて下を見ていた。
体を這いながらも向かうとそこにはホロン(a13727)が安らかな顔で眠っていた。
「な、ほ、ホロン?」
セシムはことの次第を確認するのがやっとだった。
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